風見鶏の独り言

日常の雑事を発信

肱川あらし 五里霧中 青春回帰

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冬型の気圧配置が緩んだ朝に起こる現象。
その日は終日穏やかな晴天に恵まれる。
大洲盆地と瀬戸内海(伊予灘)の気温差が原因で、陸地において地表が放射冷却によって冷え込み
発生した霧が、山脚が河口付近まで川の両岸に迫っている特異な地形をしている肱川下流から、
一気に海側に流れ出す現象が生じるといわれている。
大規模な時は霧は沖合い数キロに達し、風速は可動橋として知られる長浜大橋付近に
おいて15km以上が観測される。
「架道橋」
 旧長浜大橋。通称「赤橋」と呼ばれる橋で、現役で動く日本最古の架道橋として知られている。
   橋の真ん中の部分が「パカッ!」と上にせり上がり、空いた部分を利用して船が往来する仕組みになっている。
 船がそこを通る間は三十分ほど寒さに耐えて震えながら待たねばならない。
 小学生が通学時間帯に強風に耐えながら通学する姿が、地元のテレビではよく写し出されるポイントです。
   対岸の中学校まで、また対岸からこちらの小学校まで通う生徒にとっては、
   運の悪い朝は辛抱のひとときである。
   その橋も今は役目を終えて観光用に開閉するのみだ。橋のむこうにあった造船所が閉じられたことが
   一因である。
ここ赤橋から肱川あらしを見ると、上流から流れてくる霧と強風をまともに受けることになる。
橋の欄干をゴォ~ゴォ~音を立てて流れる霧風は、下から上から通行する人や車を容赦なく通過していく。
息遣いが凍る冬の朝、赤橋を駆け抜けた中学時代。
友人とじゃれ合って足を踏み外して、川に頭から落ちた冬の川。
水泳部で川の橋にロープを貼ってプール代わりにして泳いだ川。
河口で泳いでいて、沖へ流された恨みの海。
 思い出は尽きない肱川あらし」